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バージョン: 19

WebServer

WebServer クラス API を使って、メイン (ホスト) アプリケーションおよび、各コンポーネントの Webサーバーを開始・モニターすることができます (Webサーバーオブジェクト 参照)。 このクラスは 4D クラスストアより提供されます。

Webサーバーオブジェクト

Webサーバーオブジェクトは WEB Server コマンドによってインスタンス化されます。

これらは、次のプロパティや関数を持ちます:

概要

.accessKeyDefined : Boolean    Webサーバーの設定にアクセスキーが定義されていれば true を格納します
.certificateFolder : Text    認証ファイルが保存されているフォルダーのパスを格納します
.characterSet : Number
.characterSet : Text
    アプリケーションに接続してくるブラウザーとの通信に 4D Webサーバーが使用すべき文字セット
.cipherSuite : Text    保護されたプロトコルのために使用される暗号スイートリスト
.CORSEnabled : Boolean    Web サーバーの CORS (Cross-origin resource sharing、オリジン間リソース共有) サービスステータス
.CORSSettings : Collection    CORSサービスに許可されたホストとメソッドの一覧
.debugLog : Number    HTTPリクエストログファイルのステータス
.defaultHomepage : Text    デフォルトのホームページの名称
.HSTSEnabled : Boolean    HTTP Strict Transport Security (HSTS) のステータス
.HSTSMaxAge : Number    新規クライアント接続ごとに HSTS がアクティブな最長時間 (秒単位)
.HTTPCompressionLevel : Number    4D HTTPサーバーの HTTP圧縮通信 (クライアントリクエストまたはサーバーレスポンス) における圧縮レベル
.HTTPCompressionThreshold : Number    HTTP圧縮のしきい値 (バイト単位) (このサイズ未満のリクエストについては、通信が圧縮されません)
.HTTPEnabled : Boolean    HTTPプロトコル状態
.HTTPPort : Number    HTTP のリッスンIPポート番号
.HTTPTrace : Boolean    HTTP TRACE の有効化状態
.HTTPSEnabled : Boolean    HTTPSプロトコルの状態
.HTTPSPort : Number    HTTPS のリッスンIPポート番号
.inactiveProcessTimeout : Number    旧式セッションプロセスの非アクティブタイムアウト時間 (分単位)
.inactiveSessionTimeout : Number    旧式セッションの非アクティブタイムアウト時間 (分単位; cookie の設定)
.IPAddressToListen : Text    4D Webサーバーが HTTPリクエストを受信する IPアドレス
.isRunning : Boolean    Webサーバーの実行状態
.keepSession : Boolean    Webサーバーで旧式セッションが有効化されている場合に true、それ以外は false
.logRecording : Number    リクエストログ (logweb.txt) の記録オプション値
.maxConcurrentProcesses : Number    Webサーバーにてサポートする最大同時Webプロセス数
.maxRequestSize : Number    Webサーバーが処理してよい HTTPリクエスト (POST) の最大サイズ (バイト単位)
.maxSessions : Number    旧式セッションにおける同時セッションの最大数
.minTLSVersion : Number    接続に必要な最低TLSバージョン
.name : Text    Webサーバーアプリケーションの名称
.openSSLVersion : Text    使用されている OpenSSLライブラリのバージョン
.perfectForwardSecrecy : Boolean    サーバーの PFS利用可否状況
.rootFolder : Text    Webサーバのルートフォルダーのパス
.scalableSession : Boolean    Webサーバーがスケーラブルセッションを使用している場合に true、それ以外は false
.sessionCookieDomain : Text    セッションcookie の "domain" フィールド
.sessionCookieName : Text    セッションID の保存に使用されるセッションcookie の名称
.sessionCookiePath : Text    セッションcookie の "path" フィールド
.sessionCookieSameSite : Text    セッションcookie の "SameSite" 属性の値
.sessionIPAddressValidation : Boolean    セッションcookie の IPアドレス検証
.start() : Object
.start( settings : Object ) : Object
    対象の Webサーバーを開始させます
.stop()    対象の Webサーバーを停止します

WEB Server

履歴
リリース内容
18 R3追加
19.sessionCookieSameSite をサポート

WEB Server : 4D.WebServer
WEB Server( option : Integer ) : 4D.WebServer

引数説明
option整数->取得する Webサーバー (省略時のデフォルト = Web server database)
戻り値4D.WebServer<-WebServer オブジェクト

WEB Server コマンドは、 デフォルトの Webサーバーオブジェクト、または option 引数で指定された Webサーバーオブジェクトを返します.

optionが省略された場合のデフォルトでは、このコマンドはデータベースの Webサーバー (デフォルトWebサーバー) への参照を返します。 取得する Webサーバーを指定するには、option に以下の定数のいずれか一つを渡してください:

定数説明
Web server database1カレントデータベースの Webサーバー( 省略時のデフォルト)
Web server host database2コンポーネントのホストデータベースの Webサーバー
Web server receiving request3リクエストを受け取った Webサーバー (ターゲットWebサーバー)

返される Webサーバーオブジェクトには、Webサーバープロパティのカレント値が格納されています。

例題

コンポーネント内から、ホストデータベースの Webサーバーが開始されているかどうかを確認します:

  // コンポーネントのメソッド
var $hostWS : 4D.WebServer
$hostWS:=WEB Server(Web server host database)
If($hostWS.isRunning)
...
End if

WEB Server list

履歴
リリース内容
18 R3追加

WEB Server list : Collection

引数説明
戻り値Collection<-利用可能な Webサーバーオブジェクトのコレクション

WEB Server list コマンドは、 4Dアプリケーション内で利用可能な Webサーバーオブジェクトのコレクションを返します.

4Dアプリケーションは一つ以上の Webサーバーを持つことが可能です:

  • ホストデータベースの Webサーバーを1つ (デフォルトWebサーバー)
  • コンポーネント毎の Webサーバー各1つ

サーバーが実際に実行中か否かに関わらず、WEB Server list コマンドは利用可能な Webサーバーをすべて返します。

デフォルトの Webサーバーオブジェクトは、4D 起動時に自動的にロードされます。 その一方で、コンポーネントの Webサーバーは、WEB Server コマンドによってそれぞれインスタンス化しなくてはなりません。

Webサーバオブジェクトの .name プロパティを使用することで、リスト内の各 Webサーバーオブジェクトが関連づけられているデータベースまたはコンポーネントを識別することができます。

例題

利用可能な Webサーバーのうちいくつが実行中かを調べます:

 var $wSList : Collection
var $vRun : Integer

$wSList:=WEB Server list
$vRun:=$wSList.countValues(True;"isRunning")
ALERT("利用可能 Webサーバー "+String($wSList.length)+" つ中、"+String($vRun)+" つの Webサーバーが実行中です。")

.accessKeyDefined

.accessKeyDefined : Boolean

.accessKeyDefined プロパティは、 Webサーバーの設定にアクセスキーが定義されていれば true を格納します. このプロパティは WebAdmin Webサーバーによって、管理インターフェースのセキュリティ設定を有効化するのに使用されます。

.certificateFolder

.certificateFolder : Text

.certificateFolder プロパティは、 認証ファイルが保存されているフォルダーのパスを格納します. パスは、ファイルシステムを使用した POSIXフルパスの形式です。 .start() 関数に渡す settings 引数内でこのプロパティを使用する場合、Folder オブジェクト も使用可能です。

.characterSet

.characterSet : Number
.characterSet : Text

アプリケーションに接続してくるブラウザーとの通信に 4D Webサーバーが使用すべき文字セット. デフォルト値は OS の言語に依存します。 値には、MIBenum 整数や名称の文字列、IANA が定義する識別子を使用できます。 以下は、4D Webサーバーがサポートしている文字セットに対応する識別子のリストです:

  • 4 = ISO-8859-1
  • 12 = ISO-8859-9
  • 13 = ISO-8859-10
  • 17 = Shift-JIS
  • 2024 = Windows-31J
  • 2026 = Big5
  • 38 = euc-kr
  • 106 = UTF-8
  • 2250 = Windows-1250
  • 2251 = Windows-1251
  • 2253 = Windows-1253
  • 2255 = Windows-1255
  • 2256 = Windows-1256

.cipherSuite

.cipherSuite : Text

保護されたプロトコルのために使用される暗号スイートリスト. これは、4D Webサーバーが実装する暗号化アルゴリズムの優先順位を設定します。 コロン区切りの文字列として設定できます (例: "ECDHE-RSA-AES128-...")。 詳細は Open SSL サイトの ciphers ページ を参照ください。

.CORSEnabled

.CORSEnabled : Boolean

Web サーバーの CORS (Cross-origin resource sharing、オリジン間リソース共有) サービスステータス. セキュリティ上の理由により、"ドメイン間" のリクエストはブラウザーレベルでデフォルトで禁止されています。 有効化されている場合 (true)、ドメイン外 Webページからの XHRコール (RESTリクエストなど) をアプリケーションにおいて許可することができます (CORSドメインリストに許可されたアドレスのリストを定義する必要があります。後述の CORSSettings 参照)。 無効化されている場合 (false、デフォルト) には、CORS で送信されたサイト間リクエストはすべて無視されます。 有効時 (true) に、許可されていないドメインやメソッドがサイト間リクエストを送信した場合、"403 - forbidden" エラーレスポンスによって拒否されます。

デフォルト: false (無効)

CORS についての詳細は、Wikipedia のCross-origin resource sharing ページを参照ください。

.CORSSettings

.CORSSettings : Collection

CORSサービスに許可されたホストとメソッドの一覧 ( CORSEnabled プロパティ参照)。 各オブジェクトは必ず host プロパティを格納していなくてはなりません。 methods プロパティは任意です。

  • host (テキスト、必須): CORS を介したサーバーへのデータリクエスト送信が許可されている外部ページのドメイン名または IPアドレス。 複数のドメインを追加してホワイトリストを作成することができます。 host が存在しない、または空の場合、当該オブジェクトは無視されます。 複数のシンタックスがサポートされています:

  • methods (テキスト、任意): 対応する CORSホストに対して許可する HTTPメソッド。 メソッド名はセミコロン区切りで指定します(例: "post;get")。 methods が空、null、あるいは undefined の場合、すべてのメソッドが許可されます。

.debugLog

.debugLog : Number

HTTPリクエストログファイルのステータス (ログファイルは、アプリケーションの "Logs" フォルダーに格納されている HTTPDebugLog_nn.txt (nn はファイル番号))。

  • 0 = 無効
  • 1 = 有効、リクエスト本文なし (本文サイズあり)
  • 3 = 有効、レスポンスの本文のみ
  • 5 = 有効、リクエストの本文のみ
  • 7 = 有効、リクエストおよびレスポンスの本文あり

.defaultHomepage

.defaultHomepage : Text

デフォルトのホームページの名称 または、カスタムホームページを送信しない場合は ""。

.HSTSEnabled

.HSTSEnabled : Boolean

HTTP Strict Transport Security (HSTS) のステータス. HSTS によって、Webサーバーはブラウザーに対し、セキュアな HTTPS接続のみを許可すると宣言できます。 Webサーバーからの初回レスポンスを受け取った際にブラウザーは HSTS情報を記録し、以降の HTTPリクエストは自動的に HTTPSリクエストに変換されます。 ブラウザー側でこの情報が保存される時間は HSTSMaxAge プロパティによって指定されます。 HSTS のためには、サーバー上で HTTPS が有効になっていなくてはなりません。 また、初回のクライアント接続を許可するために、HTTP も有効でなくてはなりません。

.HSTSMaxAge

.HSTSMaxAge : Number

新規クライアント接続ごとに HSTS がアクティブな最長時間 (秒単位). この情報はクライアント側で指定された時間のあいだ保存されます。

デフォルト値: 63072000 (2年)。

.HTTPCompressionLevel

.HTTPCompressionLevel : Number

4D HTTPサーバーの HTTP圧縮通信 (クライアントリクエストまたはサーバーレスポンス) における圧縮レベル. このセレクターを使って、実行速度を優先するか (圧縮少)、それとも圧縮レベルを優先するか (速度減) を指定し、通信を最適化することができます。

とりうる値:

  • 1 から 9 (1 が低圧縮、9 が高圧縮)。
  • -1 = 圧縮速度と圧縮率の妥協点を設定する

デフォルト = 1 (低圧縮)。

.HTTPCompressionThreshold

.HTTPCompressionThreshold : Number

HTTP圧縮のしきい値 (バイト単位) (このサイズ未満のリクエストについては、通信が圧縮されません). この設定は、通信サイズが小さい場合、圧縮に処理時間が費やされるのを避けるのに有用です。

デフォルトのしきい値 = 1024 バイト

.HTTPEnabled

.HTTPEnabled : Boolean

HTTPプロトコル状態.

.HTTPPort

.HTTPPort : Number

HTTP のリッスンIPポート番号.

デフォルト = 80

.HTTPTrace

.HTTPTrace : Boolean

HTTP TRACE の有効化状態. セキュリティ上の理由により、Webサーバーはデフォルトで HTTP TRACE リクエストをエラー405 で拒否します。 有効化されている場合、HTTP TRACE リクエストに対して Webサーバーは、リクエスト行、ヘッダー、および本文を返します。

.HTTPSEnabled

.HTTPSEnabled : Boolean

HTTPSプロトコルの状態.

.HTTPSPort

.HTTPSPort : Number

HTTPS のリッスンIPポート番号.

デフォルト = 443

.inactiveProcessTimeout

.inactiveProcessTimeout : Number

スケーラブルセッションモード の場合には、このプロパティは返されません。 旧式セッションプロセスの非アクティブタイムアウト時間 (分単位). タイムアウト時間が経過すると、サーバーはプロセスを終了します。すると、On Web Legacy Close Session データベースメソッドが呼び出され、旧式セッションのコンテキストは削除されます。

デフォルト = 480 分

.inactiveSessionTimeout

.inactiveSessionTimeout : Number

スケーラブルセッションモード の場合には、このプロパティは返されません。 旧式セッションの非アクティブタイムアウト時間 (分単位; cookie の設定). タイムアウト時間が経過するとセッションcookie が無効になり、HTTPクライアントによって送信されなくなります。

デフォルト = 480 分

.IPAddressToListen

.IPAddressToListen : Text

4D Webサーバーが HTTPリクエストを受信する IPアドレス. デフォルトでは、特定のアドレスは定義されていません。 IPv6 および IPv4 文字列形式の両方がサポートされています。

.isRunning

.isRunning : Boolean

読み取り専用プロパティ。 Webサーバーの実行状態.

.keepSession

.keepSession : Boolean

Webサーバーで旧式セッションが有効化されている場合に true、それ以外は false.

参照

.scalableSession

.logRecording

.logRecording : Number

リクエストログ (logweb.txt) の記録オプション値.

  • 0 = 記録しない (デフォルト)
  • 1 = CLF形式で記録する
  • 2 = DLF形式で記録する
  • 3 = ELF形式で記録する
  • 4 = WLF形式で記録する

.maxConcurrentProcesses

.maxConcurrentProcesses : Number

Webサーバーにてサポートする最大同時Webプロセス数. この数値 (マイナス1) に達すると、4D はプロセスを作成しなくなり、新規リクエストに対して HTTPステータス 503 - Service Unavailable を返します。

とりうる値: 10 - 32000

デフォルト = 100

.maxRequestSize

.maxRequestSize : Number

Webサーバーが処理してよい HTTPリクエスト (POST) の最大サイズ (バイト単位). 最大値 (2147483647) に設定した場合、実際には制限無しということになります。 制限を設けることで、サイズが非常に大きいリクエストによって Webサーバーが過負荷状態に陥ることを防ぎます。 リクエストのサイズが制限に達していると、Webサーバーによって拒否されます。

とりうる値: 500000 - 2147483647

.maxSessions

.maxSessions : Number

スケーラブルセッションモード の場合には、このプロパティは返されません。 旧式セッションにおける同時セッションの最大数. 制限に達すると、Webサーバーが新規セッションを作成するときに、一番古い旧式セッションが閉じられます (On Web Legacy Close Session データベースメソッドが呼び出されます)。 旧式セッションの同時セッション数は、Webプロセスの合計値を超えることはできません (maxConcurrentProcesses プロパティ、デフォルト値は 100)。

.minTLSVersion

.minTLSVersion : Number

接続に必要な最低TLSバージョン. これよりも低いバージョンのみをサポートするクライアントからの接続は拒否されます。

とりうる値:

  • 1 = TLSv1_0
  • 2 = TLSv1_1
  • 3 = TLSv1_2 (デフォルト)
  • 4 = TLSv1_3

変更した場合、設定を反映するには Webサーバーを再起動する必要があります。

.name

.name : Text

読み取り専用プロパティ。 Webサーバーアプリケーションの名称.

.openSSLVersion

.openSSLVersion : Text

読み取り専用プロパティ。 使用されている OpenSSLライブラリのバージョン.

.perfectForwardSecrecy

.perfectForwardSecrecy : Boolean

読み取り専用プロパティ。 サーバーの PFS利用可否状況.

.rootFolder

.rootFolder : Text

Webサーバのルートフォルダーのパス. パスは、ファイルシステムを使用した POSIXフルパスの形式です。 settings 引数内でこのプロパティを使用する場合、Folder オブジェクトも使用可能です。

.scalableSession

.scalableSession : Boolean

Webサーバーがスケーラブルセッションを使用している場合に true、それ以外は false.

参照

.keepSession

.sessionCookieDomain

.sessionCookieDomain : Text

セッションcookie の "domain" フィールド. セッションcookie のスコープを制御するのに使用されます。 たとえば、このセレクターに "/*.4d.fr" の値を設定した場合、リクエストの宛先が ".4d.fr" のドメインに限り、クライアントは cookie を送信します。つまり、外部の静的データをホストするサーバーは除外されます。

.sessionCookieName

.sessionCookieName : Text

セッションID の保存に使用されるセッションcookie の名称.

読み取り専用プロパティ。

.sessionCookiePath

.sessionCookiePath : Text

セッションcookie の "path" フィールド. セッションcookie のスコープを制御するのに使用されます。 たとえば、このセレクターに "/4DACTION" という値を設定した場合、4DACTION で始まる動的リクエストの場合にのみクライアントは cookie を送信し、ピクチャーや静的ページへのリクエストは除外されます。

.sessionCookieSameSite

履歴
リリース内容
19追加

.sessionCookieSameSite : Text

セッションcookie の "SameSite" 属性の値. とりうる値 (定数使用):

定数説明
Web SameSite Strict"Strict"デフォルト値 - ファーストパーティーのコンテキストでのみ cookie が送信されます。
Web SameSite Lax"Lax"サイト間のサブリクエストにおいても cookie が送信されますが、ユーザーがリンクを辿って大元のサイトに戻る場合に限ります。
Web SameSite None"None"ファーストパーティーやオリジン間リクエストにかかわらず、すべてのコンテキストにおいて cookie が送信されます。

詳細については Session Cookie SameSite の説明を参照ください。

.sessionIPAddressValidation

.sessionIPAddressValidation : Boolean

スケーラブルセッションモード の場合には、このプロパティは使用されません (IPアドレスを検証しません)。 セッションcookie の IPアドレス検証. セキュリティ上の理由により、セッションcookie を持つ各リクエストに対して Webサーバーはデフォルトで IPアドレスを検証します。このアドレスが、cookie作成時の IPアドレスと合致しない場合、リクエストは拒否されます。 アプリケーションによっては、この検証機能を無効化し、IPアドレスが合致しなくてもセッションcookie を受け入れるようにしたいかもしれません。 たとえば、モバイルデバイスが WiFi と 3G/4G ネットワークを切り替えた場合、IPアドレスが変更されます。 このように IPアドレスが変更しても、クライアントによる Webセッションの継続を許可できます (アプリケーションのセキュリティレベルは下がります)。

.start()

履歴
リリース内容
18 R3追加

.start() : Object
.start( settings : Object ) : Object

引数説明
settingsObject->開始時の Webサーバー設定
戻り値Object<-Webサーバー開始のステータス

.start() 関数は、 対象の Webサーバーを開始させます。この際、任意の settings オブジェクト引数に設定したプロパティを使用します。

プロジェクトの設定ファイルに定義されているデフォルトの設定、または WEB SET OPTION コマンドで定義された設定 (ホストデータベースのみ) を使用して、Webサーバーは開始されます。 しかし、settings 引数を渡せば、Webサーバーセッションにおいてカスタマイズされた設定を定義することができます。

Web Server オブジェクト の設定は、読み取り専用プロパティ (.isRunning.name.openSSLVersion.perfectForwardSecrecy.sessionCookieName) を除いて、すべてカスタマイズ可能です。

カスタマイズされた設定は .stop() が呼び出されたときにリセットされます。

返されるオブジェクト

関数は Webサーバーの開始ステータスを表すオブジェクトを返します。 このオブジェクトには、次のプロパティが格納されることがあります:

プロパティ説明
successBooleanWebサーバーが正常に開始された場合には true、それ以外は false
errorsCollectionエラースタック (Webサーバーが正常に開始された場合には返されません)
[].errCodeNumber4Dエラーコード
[].messageText4Dエラーの詳細
[].componentSignatureTextエラーを返した内部コンポーネントの署名

Webサーバーが既に起動していた場合、エラーが返されます。

例題

 var $settings;$result : Object
var $webServer : 4D.WebServer

$settings:=New object("HTTPPort";8080;"defaultHomepage";"myAdminHomepage.html")

$webServer:=WEB Server
$result:=$webServer.start($settings)
If($result.success)
//...
End if

.stop()

履歴
リリース内容
18 R3追加

.stop()

| 引数 | 型 | | 説明 | | -- | - | | -------------------------------------------- | | | | | このコマンドは引数を必要としません|

|

.stop() 関数は、 対象の Webサーバーを停止します.

Webサーバーが開始されている場合は、処理中のリクエストが完了次第、すべての Web接続と Webプロセスが閉じられます。 Webサーバーが開始されていなかった場合、関数はなにもしません。

この関数は、.start() 関数の settings 引数を使用してセッションに対して定義したカスタマイズされた Web設定があった場合、それらをリセットします。

例題

データベースWebサーバーを停止します:

 var $webServer : 4D.WebServer

$webServer:=WEB Server(Web server database)
$webServer.stop()