$lock
ペシミスティック・ロック機構 を使ってエンティティをロック/アンロックします。
シンタックス
他のセッションや 4Dプロセスに対し、特定のエンティティをロックするには:
/?$lock=true
他のセッションや 4Dプロセスに対し、特定のエンティティをアンロックするには:
/?$lock=false
lockKindText
プロパティ は "Locked by session" です。
説明
REST API によるロックは、セッション レベルで設定されます。
ロック されたエンティティは次のものから操作 (ロック / アンロック / 更新 / 削除) できません:
- 他の REST セッション
- RESTサーバー上で実行されている 4D プロセス (クライアント/サーバー, リモートデータストア, スタンドアロン)。
REST API によってロックされたエンティティは、次の場合にのみアンロックされます:
- ロック元の (
/?$lock=true
をおこなった) RESTセッションが/?$lock=false
をリクエストしたとき。 - ロック元セッションの 非アクティブタイムアウト に達したとき (セッションは閉じられます)。
レスポンス
?$lock
リクエストでロック操作に成功した場合、"result"=true
を格納した JSONオブジェクトが返されます (失敗した場合は "result"=false
)。
戻り値の "__STATUS" オブジェクトには、以下のプロパティが格納されています:
プロパティ | 型 | 説明 | |
---|---|---|---|
成功の場合にのみ利用可能: | |||
success | boolean | ロックに成功した場合 (あるいはエンティティがすでにカレントセッションでロックされていた場合) には true、それ以外は false (この場合は返されません)。 | |
エラーの場合にのみ利用可能: | |||
status | number | エラーコード、以下参照 | |
statusText | テキスト | エラーの詳細、以下参照 | |
lockKind | number | ロックコード | |
lockKindText | テキスト | "Locked by session" RESTセッションによるロック、"Locked by record" 4Dプロセスによるロック | |
lockInfo | object | ロック元についての情報。 返されるプロパテ ィはロック元 (4Dプロセスまたは RESTセッション) によって異なります。 | |
4Dプロセスによるロックの場合: | |||
task_id | number | プロセスID | |
user_name | テキスト | マシン上でのセッションユーザー名 | |
user4d_alias | テキスト | 4D ユーザーの名前またはエイリアス | |
user4d_id | number | 4DデータベースディレクトリでのユーザーID | |
host_name | テキスト | マシン名 | |
task_name | テキスト | プロセス名 | |
client_version | テキスト | クライアントのバージョン | |
RESTセッションによるロックの場合: | |||
host | テキスト | エンティティをロックした URL (例: "127.0.0.1:8043") | |
IPAddr | テキスト | ロック元の IPアドレス (例: "127.0.0.1") | |
recordNumber | number | ロックされたレコードのレコード番号 | |
userAgent | テキスト | ロック元の userAgent (例: Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10_15_3) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/96.0.4664.110 Safari/537.36") |
エラー時には __STATUS オブジェクトの status および statusText プロパティに以下のいずれかの値が返されます:
status | statusText | 説明 |
---|---|---|
2 | "Stamp has changed" | エンティティの内部的なスタンプ値がデータ 内に保存されているエンティティのものと合致しません (オプティミスティック・ロック)。 |
3 | "Already locked" | エンティティはペシミスティック・ロックでロックされています。 |
4 | "Other error" | 深刻なエラーとは、低レベルのデータベースエラー (例: 重複キー)、ハードウェアエラーなどです。 |
5 | "Entity does not exist anymore" | エンティティはもうデータ内に存在していません。 |
例題
一つ目のブラウザーからエンティティをロックします:
GET /rest/Customers(1)/?$lock=true
レスポンス:
{
"result": true,
"__STATUS": {
"success": true
}
}
二つ目のブラウザー (別のセッション) から、同じリクエストを送信します:
レスポンス:
{
"result":false,
"__STATUS":{
"status":3,
"statusText":"Already Locked",
"lockKind":7,
"lockKindText":"Locked By Session",
"lockInfo":{
"host":"127.0.0.1:8043",
"IPAddr":"127.0.0.1",
"recordNumber": 7,
"userAgent": ""Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10_15_3) AppleWebKit/537.36..."
}
}
}