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バージョン: 20 R7 BETA

Print form

Print form ( {aTable ;} form {; formData} {; area1{; area2}} ) -> 戻り値

引数説明
aTableTableフォームが属するテーブル, または 省略した場合は、デフォルトテーブル
formText, Object(プロジェクトまたはテーブル)フォーム名(文字列)、あるいはフォームを定義した.jsonファイルへのPOSIXパス(文字列)、あるいは印刷するフォームを定義したオブジェクト
formDataObjectフォームに割り当てるデータ
area1Integer印刷マーカ、または開始エリア(area2が指定された場合)
area2Integer終了エリア(area1が指定された場合)
戻り値Integer印刷されたエリアの高さ

このコマンドはスレッドセーフではないため、プリエンプティブなコードには使えません。

説明

Print form は、aTableのフィールドや変数の現在の値を使用してformを印刷します。通常は、印刷処理を完全に制御する必要のある非常に複雑なレポートを印刷するために使用します。Print form はレコード処理、ブレーク処理、改ページ処理を全く行いません。これらの処理はすべて開発者が行います。Print form は固定されたサイズの枠のなかにフィ-ルドや変数を印刷します。

form 引数には、以下のいづれかを渡すことができます:

  • フォーム名
  • 使用するフォームの詳細を格納している有効な.josn ファイルへのパス(POSIX シンタックス、フォームファイルパス参照)
  • フォームの詳細を格納しているオブジェクト

Print form は、フォームの印刷後に改ページを行わないため、同じページに異なるフォームを容易に配置することができます。したがって、Print form は、異なるテーブルや異なるフォームを含む複雑な印刷処理に最適です。フォーム間で改ページを強制的に行うにはPAGE BREAK コマンドを使用してください。印刷可能領域を超える高さのフォームの印刷を次のページに持ち越すには、PAGE BREAK コマンドを使用する前にCANCEL コマンドを呼び出してください。

3つの異なるシンタックスを使用できます:

詳細エリアの印刷

シンタックス:

 height:=Print form(myTable;myForm)

この場合、Print form はフォームの詳細エリア (ヘッダマーカと詳細マーカの間のエリア) だけを印刷します。

フォームエリアの印刷

シンタックス:

 height:=Print form(myTable;myForm;marker)

この場合コマンドはmarkerで示されるセクションを印刷します。以下のForm Area テーマの定数のうちの1つをmarker引数に渡します:

定数
Form break0倍長整数300
Form break1倍長整数301
Form break2倍長整数302
Form break3倍長整数303
Form break4倍長整数304
Form break5倍長整数305
Form break6倍長整数306
Form break7倍長整数307
Form break8倍長整数308
Form break9倍長整数309
Form detail倍長整数0
Form footer倍長整数100
Form header倍長整数200
Form header1倍長整数201
Form header10倍長整数210
Form header2倍長整数202
Form header3倍長整数203
Form header4倍長整数204
Form header5倍長整数205
Form header6倍長整数206
Form header7倍長整数207
Form header8倍長整数208
Form header9倍長整数209

任意のエリア部分の印刷

シンタックス:

 height:=Print form(myTable;myForm;areaStart;areaEnd)

この場合、コマンドはareaStartおよびareaEnd引数間に含まれる部分を印刷します。値はピクセル単位で入力しなければいけません。

formData

オプションとして、form 引数のフォームに、formData オブジェクトを使用してパラメーターを渡すことができます。formData オブジェクトのプロパティは、Form コマンドを通してフォームコンテキスト内から利用することが可能です。例えば、formData に{"version","12"} というデータを格納しているオブジェクトを渡した場合、フォーム内から以下のようなコードを呼び出すことで、"version" プロパティの値の取得・設定が可能です:

 $v:=Form.version //"12"
 Form.version:=13

formData オブジェクトは、On Printing Detail フォームイベント内で利用可能です。formData オブジェクトを使用すると、呼び出しコンテキストに関わらず、フォームに安全にパラメーターを渡すことができます。具体的には、同じプロセス内で同じフォームが異なる場所から呼び出されていた場合、Form.myProperty と呼び出すだけで特定の値にアクセスすることが可能です。

注意: 引数を渡さなかった場合、あるいは未定義のオブジェクトを渡した場合、Print formform 引数のフォームに紐づいた空のオブジェクトを自動的に作成します。このオブジェクトにはForm コマンドを使用してアクセス可能です。

Print form によって返される値は印刷可能範囲の高さを表します。この値は、Get printed height コマンドに自動的に考慮されます。

Print form を使用する場合、印刷ダイアログボックスは表示されません。レポートはデザインモードでフォームに割り当てられた用紙設定を使用しません。Print form を実行する前に用紙設定を指定する方法は2通りあります:

  • PRINT SETTINGS コマンドを使用する。この場合、ユーザが設定を行います。
  • _o_PAGE SETUP コマンドを使用する。この場合、用紙設定はプログラムで指定します。

Print form は、印刷するページをそれぞれメモリ中に作成します。各ページはメモリ中のページがいっぱいになるか、PAGE BREAK コマンドを実行すると印刷されます。Print form の使用後、最後のページの印刷を確実に行うためには、PAGE BREAK コマンドで終了しなければなりません。そうでないと、最後のページはメモリ中に残り印刷されません。

警告: このコマンドが OPEN PRINTING JOB で開かれた印刷ジョブのコンテキストで呼び出された場合、 PAGE BREAK を使用して最後のページを印刷しようとしてはいけません。なぜなら、最後のページはCLOSE PRINTING JOB コマンドによって自動的に印刷されるからです。この状況で PAGE BREAK を使用した場合、空のページが印刷されます。

このコマンドは外部エリアとオブジェクト(例えば 4D Write や 4D Viewエリアなど)を印刷します。エリアはコマンドの実行の際に毎回リセットされます。

警告: サブフォームは、Print form では印刷はされません。そのようなオブジェクトを含んだフォームを一つだけ印刷したい場合は、代わりにPRINT RECORD を使用して下さい。

Print form は、1回だけフォームメソッドのOn Printing Detailイベントを生成します。

4D Server: このコマンドは、ストアドプロシージャのフレームワークにおいて4D Server上で実行することができます。この状況では、次の制約があります:

  • サーバマシン上ではダイアログボックスを一切表示しないでください (特定の必要性がある場合を除く)。
  • プリンタ関連の問題が発生しても (用紙切れ、プリンタ接続切断等) 、エラーメッセージは生成されません。

例題 1

以下の例はPRINT SELECTIONコマンドをエミュレートします。しかし、レコードが小切手用かデポジット用であるかによって2種類のフォームの1つを使用します:

 QUERY([Register]) // レコードを選択
 If(OK=1)
    ORDER BY([Register]) // レコードをソート
    If(OK=1)
       PRINT SETTINGS // 印刷設定ダイアログを表示
       If(OK=1)
          For($vlRecord;1;Records in selection([Register]))
             If([Register]Type ="Check")
                Print form([Register];"Check Out") // 小切手用のフォーム
             Else
                Print form([Register];"Deposit Out") // デポジット用のフォーム
             End if
             NEXT RECORD([Register])
          End for
          PAGE BREAK // 最後のページを印刷
       End if
    End if
 End if

例題 2

SET PRINT MARKER コマンドの例題参照

例題 3

このフォームはダイアログとして使用され、変更されたあと印刷されます:

フォームメソッド:

 If(Form event code=On Printing Detail)
    Form.lastname:=Uppercase(Form.lastname)
    Form.firstname:=Uppercase(Substring(Form.firstname;1;1))+Lowercase(Substring(Form.firstname;2))
    Form.request:=Lowercase(Form.request)
 End if

ダイアログを表示し、その後印刷するコードは以下のようなものになります:

 $formData:=New object
 $formData.lastname:="Smith"
 $formData.firstname:="john"
 $formData.request:="I need more COFFEE"
 $win:=Open form window("Request_obj";Plain form window;Horizontally centered;Vertically centered)
 DIALOG("Request_obj";$formData)
 $h:=Print form("Request_var";$formData;Form detail)

参照

CANCEL
PAGE BREAK
PRINT SETTINGS
SET PRINT OPTION